この度、learningBOX株式会社は、研修担当者を対象に、「業種別教育研修」に関する実態調査をいたしました。
今回は医療介護業界についての結果を公表いたします。
〈調査結果トピックス〉
・研修用の問題作成における苦労としては、「研修内容の組み立て」が最多となった
・医療介護業界の研修担当者の約4割が「現場の研修に対する理解と連携」に課題を感じている
<調査概要>
1. 調査方法:ゼネラルリサーチ株式会社のモニターを利用したWEBアンケート方式で実施
2. 調査の対象:ゼネラルリサーチ社登録モニターのうち、医療介護業界の研修担当者を対象に実施
3. 有効回答数:204人
4. 調査実施日:2022年9月15日(木)~2022年9月20日(火)
研修用の問題作成における苦労としては、「研修内容の組み立て」が最多となった
医療介護業界の研修担当者204人を対象に調査を実施。
研修形式としては8割以上が『社内研修(82.4%)』と回答。
内容を一部抜粋すると、
・医療安全(20代/愛知県)
・感染症対策(20代/宮城県)
・接遇(30代/大阪府)
・コンプライアンス+ホスピタリティ(40代/千葉県)
といった点を重視して研修を行っているようである。
さらに、毎年研修内容を変更しているのは約7割(66.2%)で、毎年変えた方がいいと8割以上(86.3%)が回答している中で3割以上(33.8%)は変更できていない実情があることが分かった。
研修用の問題作成について、苦労していることを伺ったところ、『研修内容の組み立て(43.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『研修内容の発案(37.8%)』『限られた研修期間の中でのスケジュールの設定(33.8%)』と続いた。
医療介護業は業務に追われて研修の準備時間にゆとりがない場合が多く、限られた時間で質の高い研修を行うことに厳しさを感じていることが窺える結果となった。
医療介護業界の研修担当者の約4割が「現場の研修に対する理解と連携」に課題を感じている
社員教育や研修に関して抱えている課題としては、『現場の研修に対する理解と連携(38.7%)』と回答した方が最も多く、次いで『充実した教材・研修プログラム(35.8%)』『専門的な知識を持つ講師(31.4%)』と続いた。
現場での業務がメインとなる医療介護業界において、理解不足、連携不足が課題であることが分かった。
具体的には、
・他業務が忙しいため、準備をする時間がない(20代/茨城県)
・どこまで理解が深まったか把握出来なかった(30代/兵庫県)
・その時はいいがその後の進捗状況を把握できていない(30代/福岡県)
・いかに実感してもらい実践に移してもらえるかが課題です(40代/埼玉県)
といった点に課題を感じているようである。
最後に教育や研修を有意義なものにするために、具体的に行っていることについて伺ったところ、
・eラーニングの活用(30代/宮崎県)
・社員からの研修テーマの募集(40代/福岡県)
・定期、不定期で研修後の実技等修得チェック(40代/千葉県)
・質疑応答に時間をしっかり設け、ディスカッション出来る研修内容になっている(50代/兵庫県)
との回答が得られた。
現場とどのように連携と取って進めるかが重要であるものの、時間が取りにくい業界であるために苦戦をしており、それぞれ研修の方法から内容、運用の仕方まで工夫を凝らし改善を図っていることが分かった。
【まとめ】医療介護業界は業務と研修の両立や、現場での研修の理解に課題感があり
医療介護業界における教育研修は、8割以上が社内で行っていることが分かった。
8割以上が毎年の研修内容を変更するべきだと考える一方で、3人に1人は変更できていないと回答した。
研修における課題としては、「現場の研修に対する理解と連携」が挙げられ、理解度や進歩状況の把握ができていないことに課題感があることが分かった。
現場での業務に時間を取られ、研修との両立が厳しい中、eラーニングを活用するなど工夫をし改善を図っていることが分かった。