プレスリリース
2023.04.06

【金融|社員研修実態調査】コンプライアンス研修に注力も、社員レベルに合わせた現場で活かせる研修内容に課題あり

learningBOX株式会社は、20代~60代の金融業の方を対象に、「業界別|社員研修」に関する調査を実施しました。
全5業種(※)に調査した結果のうち、今回は金融業界についての結果を公表いたします。
※医療介護業、金融業、小売業、製造業、自治体の計5業種

〈調査結果トピックス〉

〇受けている社員研修で最も多かったのは「コンプライアンス研修」。5業種の中でも金融業界がトップ
〇「社員レベルに合わせた教育と研修の設計」をどう反映させるかに課題

<調査概要>
1. 調査方法:ゼネラルリサーチ株式会社のモニターを利用したWEBアンケート方式で実施
2. 調査の対象:ゼネラルリサーチ社登録モニターのうち、20代~60代の金融業の方を対象に実施
3. 有効回答数:199人
4. 調査実施日:2023年3月2日(木)~2023年3月6日(月)

<他業種調査結果>
医療介護:https://learningbox.co.jp/news/medical_care_report/

金融業界で受けている社員研修はコンプライアンスが最多。5業種の中でもコンプライアンス研修を受けている割合は金融業界がトップという結果に

金融業の方199人を対象に調査を実施。

はじめに、社員研修はどのような形式で実施しているのか伺ったところ、『オンライン(15.6%)』『対面(24.6%)』『オンライン・対面の両方(59.8%)』という結果となった。


続いて、どのような種類の社員研修を受けていますか?(※公募も含む)と伺ったところ、『コンプライアンス研修(61.8%)』と回答した方が最も多く、次いで『新入社員研修(52.3%)』『中堅社員研修(39.7%)』と続いた。

今回、調査を行った業界(医療介護業、金融業、小売業、製造業、自治体)の中では、コンプライアンス研修が最も多い結果となったのは金融業のみであった。

業界ならではの研修に特徴が見えるものの、研修内容に対する意見は他業種とあまり差異のない結果に

社員研修の内容については約7割(71.4%)の方が業務に活かせていると感じているものの、毎年社員研修の内容を変更する必要があると思っている方は約8割(81.5%)と、研修内容を業務に活かせてはいるものの、まだ求めているような研修内容ではないことが分かった。

さらに、現状の社員研修に関しての満足度を伺ったところ、約4割(40.7%)が満足していないと回答し、上記のように求めている研修内容ではないと感じている方が多いことがうかがえる。

一方、現状の社員研修について、どのような点に満足しているのかについても伺った。
その内容を一部抜粋すると、

・外部の講師による自己啓発研修が仕事に限らず人生の考え方として参考になった(20代/岩手県)
・経営層候補者向けの研修など、新たな発見が多いため(40代/東京都)
・だいぶ時間が経ってから、そう言えば…という感じで思い出すことで勉強になったと感じるとき(50代/大阪府)
・業務以外で一つの課題について検討する時間があること(60代/北海道)

といった点に満足しているようである。

金融業界における社員研修の課題は、「しばらく時間が経つと社員教育や研修の内容を忘れてしまう」の50.8%が最多

社員研修について、どのような点に課題を感じているのか伺ったところ、『しばらく時間が経つと社員教育や研修の内容を忘れてしまう(50.8%)』と回答した方が最も多く、次いで『十分な知識やスキルが習得できない(36.2%)』『習得した知識やスキルを活かす場がない(36.2%)』と続いた。

金融業界の社員研修には、これらについて課題感があることが分かった。
さらに具体的な内容について伺ったところ、

・具体的に仕事にどう活かせばよいのかわからない部分がある(20代/岩手県)
・社員の習熟度が違うこと(20代/三重県)
・居眠りするなど、何をしに研修に来ているのかわからない人が稀にいること(50代/大阪府)
・維持継続が課題(50代/静岡県)

といった点に課題を感じている様子がうかがえた。

社員教育や社員研修で重要視しているのは、「社員レベルに合わせた教育と研修の設計」「現場で活かせる研修の実施」

社員の教育や研修に関して、どのようなことを重要視すべきだと感じているのか伺ったところ、『社員レベルに合わせた教育と研修の設計(60.3%)』と回答した方が最も多く、次いで『現場で活かせる研修の実施(52.8%)』『内容が定着するまで反復できる仕組みや環境(43.7%)』と続いた。

最後に、社員教育や社員研修を有意義なものにするために、具体的にどのようなことを行えば良いと思っているのか伺ったところ、

・現場のことをわかっている人が企画する(20代/大阪府)
・zoom研修だと参加できないこともあるのでオンデマンド研修をもっと増やして欲しい(40代/愛知県)
・マンネリ化しない工夫が必要(50代/大阪府)
・参加者の意識の向上(60代/京都府)

との回答が得られた。

金融業界では特に、社員レベルに合わせて現場の実情を把握している社員が企画するなど研修精度を向上させる必要があると共に、その実施形式や興味を持たせる工夫なども求められているようだった。

【まとめ】金融業界ではコンプライアンス研修に注力。求められているのは、社員レベルに合わせた社員研修

金融業界で行われている社員教育や研修の課題を見ると、「しばらく時間が経つと社員教育や研修の内容を忘れてしまう」と回答した方の割合が約5割(50.8%)の最多となったが、他にも「十分な知識やスキルが習得できない(36.2%)」「習得した知識やスキルを活かす場がない(36.2%)」といった課題も多いことが分かった。

今回、医療介護業、金融業、小売業、製造業、自治体といった業界でそれぞれ調査を行ったが、「コンプライアンス研修」が最も多い結果となったのは金融業のみであった。
コンプライアンスとは「ハラスメント」や「情報セキュリティ」などに対して、企業と社員が一体となって問題意識を高めていくことなどが挙げられる。

取り扱う内容の重要度が高い、金融業界だからこその傾向が見られたが、社員のレベルに合わせた教育や研修、それを現場で活かせるような設計を進めていく必要があるといえる結果となった。

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